ミサンガは、南米の文化圏で愛される手編みのブレスレットで、カラフルな色やデザインが特徴です。友情や愛情の証として交換されることもあり、若者たちを中心に人気があるファッションアイテムです。近年は、アウトドアやフェスでもよく身につけられており、個性を表現するアクセサリーとしても注目を集めています。
ミサンガの発祥から現在
ミサンガの正確な発祥地は不明ですが、南米の先住民やスペイン、ポルトガルなどの影響を受けた文化が混ざり合った地域で広く身につけられ、世界に広まっていったといわれています。一般的に、糸や布を編んで作られているものをミサンガといいます。特定の色やパターンに意味があるものもあり、それぞれの願いが込められています。
また、多くの人々にとってミサンガは、手首や足首に巻いて身につける伝統的な編み物のアクセサリーで、古くからの文化的なお守りアイテムとして親しまれており、現在でも多くの人々に愛されています。主に祈りや願い事のお守りとして身につけられることが多いミサンガは、友情や愛情の証として、手作りのミサンガを贈る習慣があります。最近では、ファッションアイテムとして、様々な素材やデザインのミサンガが販売されています。わりと手軽に作れることから、DIYや手作りが好きな人にも人気があります。
ブラジルで“ミサンガ”といえば
ブラジルでミサンガは、“ビーズ” 本来の意味はビーズのことを表す言葉です。ブラジル先住民が、主にビーズで編んだものを手首や足首などに巻いてアクセサリーとして身につけており、それらがミサンガと呼ばれていました。カーニバルや音楽フェスティバルなどのイベントで、ブラジル全土でビーズアクセサリーが身につけられるようになり、ブラジルの文化的にも、ミサンガ=ビーズアクセサリーとの意味で広く認識されるようになりました。
ブラジルではビーズのアクセサリーを一般的にミサンガと呼んでいますが、編んであるブレスレット状のアクセサリーは全て、“ミサンガ”という認識で世界へ広まっていったようです。ブラジルにも糸や布で編んだミサンガがあり、ブラジルの文化や伝統に根ざした特徴的なデザインがあります。ブラジルでは、ミサンガは「フィタ」と呼ばれ、身につけることで幸運をもたらすと信じられています。フィタは、一般的には、多彩な色彩の糸を使った模様が特徴的です。地域や文化によって異なる種類があります。
ブラジルのバイーア州のサルバドールにある、聖人ボンフィンの名前を冠した聖域で売られているボンフィン(ミサンガ)は、奇跡を起こす聖人として信仰されているボンフィンのレタリングがデザインされたフィタです。また、ボンフィンは、聖人ボンフィンに祈りを捧げるために身につけるものとしても知られています。身につけることで、健康や幸福、平和などを祈願することができます。現在は、バイーア州だけでなく、ブラジル全土、世界に広がっています。
なぜミサンガをつけるの?
・信仰や宗教
ミサンガは、キリスト教圏の国々では、祈りや信仰を表すために身につけることがあります。特に、カトリック教会の信仰を持つ人々が、ロザリオと呼ばれるビーズのミサンガを使用することがあります。
・文化的な意味合い
ミサンガは、ラテンアメリカ諸国を中心に、文化的なアイデンティティーの象徴として身につけられることがあります。たとえば、ブラジルのカーニバルで身につけられるカラフルなミサンガは、ブラジルの文化的アイコンの一つとなっています。
・ファッションアクセサリー
ミサンガは、ビーズや糸でできたデザイン性の高いアクセサリーとして、ファッションの一部として身につけることもあります。特に若い世代を中心に、ミサンガがポピュラーなアクセサリーの一つとなっています。
・スポーツ選手のお守り
特に中南米のサッカー選手たちの間では、ミサンガを身につけることがあります。彼らにとって、ミサンガは良い運を呼び込むお守りのような存在として捉えられて
います。
ミサンガを愛するサッカー選手やセレブ
ミサンガは、世界中の様々な人々に愛されるアクセサリーの一つで、サッカー選手などのスポーツ選手やセレブリティたちも例外ではありません。サッカー選手では、特に中南米の選手たちが身につけることが多いです。
ネイマール(ブラジル)は、ミサンガを身につけることが多く、特に試合前には白いミサンガを付けることで知られています。リオネル・メッシ(アルゼンチン)、ルイス・スアレス(ウルグアイ)もワールドカップ時は自国の国旗の色を取り入れたミサンガをつけたことが知られています。
コロンビア出身の歌手であるシャキーラは、ブラジルのリオデジャネイロで開催されたサッカーワールドカップの際、ボンフィン(ミサンガ)をつけている写真をSNSで公開して話題になりました。マドンナやジャスティンビーバーなども頻繁に身につけている姿が目撃されています。
ミサンガのアレンジ
ミサンガは、糸やビーズ、リボンなどを使って手作りすることができ、そのデザインは無限にアレンジすることができます。以下は、一般的なミサンガのアレンジ例です。
・編み込み
ミサンガの基本的なデザインは、編み込みで作られます。糸を結び合わせながら、三つ編みや四つ編みなどを行うことで、独自のデザインを作ることができます。
・ビーズを使ったデザイン
ビーズを使うことで、より華やかなデザインを作ることができます。ビーズの色や形を変えることで、多彩なアレンジを楽しむことができます。
・チャームを付ける
ミサンガにチャームを付けることで、より個性的なデザインにすることができます。たとえば、星やハート、動物など、自分の好きなデザインのチャームを選ぶことでメッセージ性のあるものができます。
・複数のミサンガを組み合わせる
複数のミサンガを組み合わせて、よりオリジナリティのあるデザインを作ることもできます。色やデザインを合わせることで、まったく新しいアレンジが楽しめます。
手作りのミサンガに独自のアレンジを加えて自分だけのオリジナルアクセサリーを作ったりして、そのカラフルな美しさを多用途に楽しめるのもミサンガの魅力です。
また、温もりある想いが込められたミサンガは、ブラジルでは、カーニバルなどのイベントやお祭りの際に身につけたり、プレゼントとして贈ったりと、人々を繋ぐアイテムとして愛されています。